白木蓮咲く 歌と日記でつづる、あれから 物言わぬ死者たち眠る東山霊園汚染袋(フレコンバッグ)の高く積まれいる 雪の道ラッセルしつつ行く夫の付けし足跡に重ねて歩く あとがきより 夫の死が認められなくて、それなら、夫の描いた絵を形として残したいと思った。原発事故の世の中を一枚の絵に込めた白木蓮の絵が、通夜の夜に白く光って浮き上がって見えた。この絵を私の十年余りの原発事故の記録と共に、形にしたいと思った。