わずか100年あまりの「民話」の変遷を、ハーン研究者が丹念に辿る。
「雪女」は、本来、英語圏読者のために英語で創作された近代的な短編小説だったのだが、いくつかの翻訳と翻案を経るうちに、いつしか日本固有の伝説として地方に根づき、口碑として語りつがれ、ついには、昔話・民話として人々の間に記憶されるようになった。その、言語・ジャンル・メディアの境界を横断するさまは、二十世紀という越境の時代にあっても異様に感じられるのだが、…… (本文より)
判型 | 四六判上製 |
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定価 | 本体2,800円+税(税込3,080円) |
刊行年月 | 2023年9月 |
ISBN | 978-4-86488-283-5 |