聖伝 その目はあまりにも死んだ兄の目に似ていた。あの時、逆賊のテントで、みずからの手で殺したあの兄の目に…… 絶対平和主義を貫き、正しい生き方を求め、最後には自死を選んだ伝記作家の名手ツヴァイク。聖書、聖典を材に、時代の「証人」として第一次世界大戦中から亡命時代に至る激動の時代に書き残した、「戦争と平和」をめぐる4つの物語。本邦初訳を含む新編新訳。